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社会福祉士の資格を持っていて、福祉用具専門相談員の仕事にも興味がある。でも講習を別に受けるのか、相談の経験が活かせるのか、気になりますよね。
結論から言うと、社会福祉士は福祉用具専門相談員の要件に入っているので、指定講習を受けなくても働けます。
この記事を読むと、その根拠と、相談援助の技術が福祉用具の仕事のどこで活きるか、用具の知識の補い方が分かります。
社会福祉士は福祉用具専門相談員になれる?
なれます。介護保険法施行令 第4条第1項の第6号に、社会福祉士が書かれています。社会福祉士の登録があれば、指定講習を修了しなくても福祉用具専門相談員の要件を満たします。
『福祉用具専門相談員は、介護や医療の資格の人がなるものじゃないの?』と思っている方も多いはずです。
実は、要件に入っている8つの国家資格の中に、社会福祉士もちゃんと入っているんです。
| 比べる点 | 社会福祉士 | 指定講習の修了者 |
|---|---|---|
| 要件の根拠 | 施行令 第4条第1項 第6号 | 施行令 第4条第1項 第9号 |
| 指定講習 | 受けなくてよい | 受けて修了する |
| 資格を示すもの | 社会福祉士の登録 | 講習事業者が出す修了証明書 |
| 入る前に強いところ | 相談援助、制度の知識 | 用具の特徴と計画づくりの基礎 |
条文はe-Gov法令検索の介護保険法施行令で確かめられます。要件の全体は福祉用具専門相談員の資格要件で一覧にしています。
現場では少数派。だからこそ強みになる
国の資料では、令和6年10月1日現在、福祉用具専門相談員のうち社会福祉士は1.8%です(複数回答)。講習会修了者が84%なので、かなり少ない資格なんですね。
数が少ないということは、相談援助を学んだ人が事業所の中で目立ちやすいということでもあります。『自分だけ畑違いかも』と心配しすぎなくて大丈夫です。
例えば、利用者の家族が介護保険以外の支援も必要としている時、「地域包括支援センターにも相談してみませんか」と自然に言えるのは、福祉の制度を広く学んだ人ならではです。
相談援助の技術は、福祉用具の聞き取りでどう活きる?
福祉用具の相談は、用具の話から始まるとは限りません。困りごとの奥にある生活の事情を聞き取る力が、用具選びの出発点になります。社会福祉士が学んできた面接の技術が、ここで役立つんです。
福祉用具専門相談員の仕事というと、ベッドや車いすの知識ばかり思い浮かびますよね。
でも実際は、利用者や家族の希望、身体の状態、住まいの環境を聞き取ってから用具を選びます。この聞き取りは、相談援助の場面とよく似ています。
| 相談援助で使ってきた技術 | 福祉用具の仕事で効く場面 |
|---|---|
| 傾聴と受容 | 『家の中に用具を置きたくない』という気持ちを否定せずに聞く |
| 質問の組み立て | 一日の動きを順に聞き、困っている場面をしぼる |
| 本人と家族の意向の整理 | 本人は歩きたい、家族は転ぶのが心配、という食い違いを言葉にする |
| 社会資源の知識 | 介護保険以外の制度や住宅改修につなぐ必要がないか考える |
| 記録の書き方 | 福祉用具貸与計画の目標や、モニタリングの記録をまとめる |
| 多職種との調整 | サービス担当者会議で、選んだ理由を分かりやすく説明する |

例えばこんな場面
歩行器を勧められた利用者が、『そんなものを使うほど弱っていない』と気が進まない様子の場面です。
「歩くのは、どこまでならご自分で大丈夫ですか」「外に出るのは、どんな用事の時が多いですか」と、本人の言葉で生活を話してもらいます。
そのうえで「買い物の時だけ使ってみる方法もありますよ」と、本人が選べる形で提案できます。用具を押しつけずに話を進められるのは、相談援助を学んだ人の強みですよね。
こうして本人が納得して選んだ用具は、届けた後も使い続けてもらいやすくなります。使われずに部屋の隅に置かれたままになるのを防げるのも、聞き取りの力のおかげなんです。
モニタリングでも聞き取りの力が活きる
用具を届けた後も、仕事は続きます。福祉用具専門相談員は、計画に書いた時期にモニタリングを行い、用具が今の生活に合っているかを確かめます。
この時も「使いにくいところはありますか」とだけ聞くと、『大丈夫です』で終わってしまいがちですよね。
「最近、夜にトイレへ行く時はどうしていますか」のように場面をしぼって聞くと、使い方のずれや新しい困りごとが見えてきます。結果は記録にして、ケアマネジャーに渡します。
制度の説明でも頼られる
福祉用具の仕事では、貸与と販売のどちらかを選べる用具もあります。固定用スロープ、歩行器(歩行車を除く)、単点杖、多点杖の4つです。
選べる用具では、メリットとデメリットを含めて十分に説明することが求められます。制度を分かりやすく伝えることに慣れている人には、なじみやすい仕事なんです。
用具の知識はどう補えばいい?
相談の力はあっても、用具の種類や使い方の知識は入ってから覚えることが多いはずです。入社後の研修と先輩への同行を中心に、自分でも少しずつ学び足していきましょう。
『相談はできても、ベッドの機能の違いなんて分からない』と不安になりますよね。
実は、福祉用具専門相談員には、知識と技能の向上に努める努力義務があります。事業所にも、研修の機会を確保する義務があるんです。
- 貸与の13種目と、販売の対象になる用具の名前を覚える
- 事業所の展示品や在庫で、実物を触って使い方を確かめる
- 先輩の訪問や納品に同行し、選んだ理由を聞く
- 自分で担当した用具を、モニタリングの時に見直す
- 用具の事故やヒヤリハットの情報を、ふだんから見ておく

暮らしの場面ごとに覚えるとラク
用具の名前を一覧で丸暗記しようとすると、なかなか頭に入りませんよね。
おすすめは、暮らしの場面ごとにまとめて覚えるやり方です。「起きる」「移る」「歩く」「トイレ」「お風呂」の場面ごとに、どの用具が使われるかを結びつけていきます。
相談援助で生活の流れを聞くことに慣れている人なら、この覚え方はなじみやすいはずです。聞き取った場面から、候補の用具が自然に浮かぶようになります。
説明の決まりごとも覚えておく
用具を貸す時には、決まった説明もあります。例えば、全国平均貸与価格を伝えることや、同じ種目で機能や価格帯の違う複数の商品を示すことです。
『制度の説明なら得意』という方は、ここを早めに押さえておくと、新人の時期から自信を持って話せます。
研修の種類については福祉用具専門相談員の研修で、指定講習との違いも含めて紹介しています。
指定講習を学びの場として受けるのもあり
社会福祉士なら、指定講習を受けなくても要件は満たしています。ただ、用具の知識を体系的に学ぶ場として受講を考える人もいます。
現行の指定講習は53時間で、福祉用具の特徴や活用、計画づくりの演習が含まれます。受けるかどうかは、勤め先の研修の内容を聞いてから決めても十分です。
講習の日程や形式、受講料は講習事業者ごとに違います。受講を考える時は、最新の情報をお住まいの都道府県や講習事業者の公式サイトで確かめてみてください。
社会福祉士が福祉用具の仕事を選ぶ時に確かめたいこと
資格の面ではすぐに働けるので、確かめたいのは働き方の中身です。訪問や納品、運転の有無などは、相談職の求人とかなり違うことがあります。
相談員の仕事と聞くと、事務所で話を聞く姿を思い浮かべるかもしれません。ただ、福祉用具の事業所では、用具を積んで自宅を回ることも多いんです。
| 比べる点 | 窓口や施設での相談 | 福祉用具専門相談員の相談 |
|---|---|---|
| 話を聞く場所 | 事務所や面談室が多い | 利用者の自宅が中心 |
| 相談のきっかけ | 本人や家族、関係機関から | ケアマネからの依頼が多い |
| 相談の後にすること | 制度やサービスにつなぐ | 用具を選び、届けて調整する |
| 継続のかかわり | ケースによる | 計画に沿ってモニタリングする |
- 貸与の事業所か、販売店か、メーカーかを確かめる
- 普通自動車免許が要るか、社用車で回るかを確かめる
- 納品や搬入など、体を使う作業の割合を聞く
- 一人で訪問するまでに、同行の期間があるかを聞く
- 社会福祉士の資格が、仕事の中でどう評価されるかを聞く
「相談の仕事だから」と思って入り、用具の積み下ろしや運転の多さに驚いてしまうことです。相談の時間と、移動や納品の時間の割合は、事業所によって違います。面接で一日の流れを聞いておくと、入ってからのずれを減らせます。
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社会福祉士と福祉用具専門相談員でよくある相談
知恵袋などでよく見かける相談から、3つを選んで答えます。
社会福祉士を持っていれば、相談員の資格は要らない?
『急ぎで確認したい』という形の相談がよく見られます。
社会福祉士の登録があれば、福祉用具専門相談員として働くために、別に講習を修了する必要はありません。施行令の第6号が根拠です。
勤め先からは資格の確認を求められることがあるので、何を出せばよいかを入社前に聞いておくと安心です。
ただ、資格の面では足りていても、用具の知識は別の話です。入ってからの研修の内容も、あわせて聞いておきましょう。
相談員の仕事は、社会福祉士の受験資格の実務になる?
社会福祉士を目指して、福祉用具専門相談員の仕事で実務経験を積みたいという相談です。
社会福祉士の受験資格になる施設や職種は決まっています。ただ、福祉用具専門相談員の期間が当たるかは、この記事の調査では公的な資料で確かめられませんでした。
ここは自己判断せず、公益財団法人社会福祉振興・試験センターの案内で、指定施設と職種を確かめてみてください。
社会福祉士として相談員をしている。ケアマネは受けられる?
ケアマネの受験資格は、法定資格に基づく業務などに通算5年以上かつ900日以上就いていることです。法定資格の中には社会福祉士も入っています。
ただ、福祉用具専門相談員として働いた期間を、社会福祉士の資格に基づく業務として数えられるかは、都道府県の判断に関わります。受験する都道府県の受験の手引で確かめましょう。
『あと少しで5年になる』という時ほど、数え方の違いで予定がずれると困りますよね。早めに確かめておけば、どの仕事で経験を積むかの計画も立てやすくなります。
ケアマネとの関係は福祉用具専門相談員とケアマネジャーの違いで詳しく見ています。
よくある質問
社会福祉士の資格だけで、福祉用具専門相談員として働けますか?
働けます。介護保険法施行令 第4条第1項 第6号に社会福祉士が入っているので、指定講習を受けなくても要件を満たします。
生活相談員と福祉用具専門相談員は、何が違いますか?
どちらも相談を受ける仕事ですが、福祉用具専門相談員は用具の選定や納品、使い方の説明、モニタリングまでを受け持ちます。利用者の自宅に出向く場面が多いのも違いです。
介護の経験がなくても、福祉用具の仕事についていけますか?
介護の経験が無い人も多い仕事です。用具の種類や使い方は、入社後の研修や同行で覚えていく人がほとんどです。
社会福祉士の資格は、福祉用具の仕事で評価されますか?
評価のされ方は事業所によって違います。相談援助や制度の知識をどう活かしてほしいかを、面接で聞いてみてください。
まとめ
- 社会福祉士は施行令 第4条第1項 第6号に入っていて、講習なしで福祉用具専門相談員になれる
- 現場では少数派の資格なので、相談援助の力が強みになる
- 傾聴や意向の整理は、用具選びの聞き取りでそのまま活きる
- 用具の知識は、研修と同行、モニタリングでの見直しで補う
- 相談員の期間が受験資格の実務になるかは、試験センターや受験の手引で確かめる





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