福祉用具専門相談員の資格取得方法|申し込みから修了までの手順

福祉用具専門相談員の資格取得方法を、申し込みから修了までの手順で解説する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は、編集部が厚生労働省や都道府県などの公的機関の公開情報を調べて独自に執筆しています。指定講習の内容や日程、受講料、介護保険の制度は都道府県や講習事業者、時期によって変わることがあるため、最新の情報はお住まいの都道府県や講習を行う事業者、厚生労働省の公式サイトで確認してください。

福祉用具専門相談員の資格取得方法を調べてみたものの、どこに申し込んで、何をすれば修了なのか、全体の流れが見えにくいですよね。

結論から言うと、福祉用具専門相談員の取り方は「都道府県が指定した講習を受けて、修了証明書を受け取る」が基本です。講習選びから就職までを6つのステップに分けると、迷わずに進められます。

この記事を読むと、ステップごとにやることと、今の働き方に合わせた進め方が分かります。

目次

福祉用具専門相談員の資格の取り方は6ステップ

先に結論

福祉用具専門相談員の資格取得は、講習を選ぶ、申し込む、受講する、修了評価を受ける、修了証明書を受け取る、就職する、の6ステップです。国家試験は無く、講習を最後まで受けて修了評価に到達すれば修了になります。

『国家試験の勉強をしないといけないのかな?』と身構えている方も多いはずです。

実は、福祉用具専門相談員には国家試験がありません。都道府県知事が指定した講習事業者の講習を修了し、修了証明書を受け取ると、福祉用具専門相談員として働く要件を満たします。

6つのステップを、やること・確かめること・つまずきやすい所で表にしました。この記事の地図として使ってみてください。

ステップやること確かめることつまずきやすい所
1 講習を選ぶ都道府県の一覧で指定講習事業者を探す通学かオンラインか、日程指定を受けていない講座と混同する
2 申し込む講習事業者に申し込み、受講料を払う欠席した時の扱い締め切りや定員を見落とす
3 受講する53時間のカリキュラムを受ける演習の日に出られるか仕事のシフトと重なる
4 修了評価筆記の修了評価を1時間程度受ける補講の有無試験の日を忘れる
5 修了証明書修了証明書と携帯用の証明書を受け取る受け取る時期なくしてしまう
6 就職する福祉用具の事業所の求人に応募する運転の有無、職場の種類資格を取ってから求人を見始める
福祉用具専門相談員の資格取得方法を、講習選び・申し込み・受講・修了評価・修了証明書・就職の6ステップで順に示した図解

講習が要らない人もいる

始める前に、自分がそもそも講習を受ける必要があるかを確かめておきましょう。

保健師・看護師・准看護師・理学療法士・作業療法士・社会福祉士・介護福祉士・義肢装具士のどれかを持っている人は、講習を受けなくても要件を満たします。この記事の手順は、これらの資格を持っていない人向けです。

資格の仕組みの全体像は福祉用具専門相談員の資格で紹介しています。

初任者研修を持っていても講習は要る

『初任者研修を持っているから、手続きだけで取れるはず』と思っている方もいるかもしれませんね。

平成27年4月の改正で、介護職員初任者研修やホームヘルパー2級などの修了者は要件から外れました。今は初任者研修だけでは福祉用具専門相談員として働けないので、講習を受けることになります。

ステップ1〜2:講習を選んで申し込む

講習は「都道府県が指定したもの」から選ぶ

講習事業者は、都道府県の区域ごとに、都道府県知事が指定します。指定を受けた事業者の講習を修了しないと、要件を満たす修了証明書は出ません。

いきなり「福祉用具 講座」で検索すると、いろいろな講座が出てきて迷いますよね。

まずは、お住まいの都道府県のサイトで指定講習事業者の一覧を見てみてください。大阪府のように、講習事業者の一覧と開講予定を載せている都道府県もあります。

講習事業者を比べる観点

講習事業者は、講習期間、講習課程、講師、修了評価のやり方、欠席した時の扱い、受講手続き、受講料などを運営規程で公開することになっています。比べる時は、ここを見ていけば大丈夫です。

比べる観点見るところこんな人は特に確認
受講の形通学・オンライン・組み合わせ会場が遠い人
日程連日か、週末だけか働きながら受ける人
欠席した時の扱い振替や補講ができるか急な仕事や家庭の用事がありそうな人
修了評価いつ、どんな形で行うか試験の日を早めに押さえたい人
受講料テキスト代や補講の費用が含まれるか費用を抑えたい人

スクールを比べる時の観点は福祉用具専門相談員の講習スクールの選び方でも詳しく紹介しています。

オンラインで受ける場合

厚生労働省は令和5年12月の事務連絡で、講習の受講や申し込み、修了証の発行などをオンラインで行っても差し支えないとしています。

ただ、決まった時間に画面越しに参加する形なのか、演習だけ会場に行く形なのかは、講習事業者によって違います。オンラインと通学の違いは福祉用具専門相談員の講習はオンラインで受けられる?で見ています。

申し込む前に確かめること
  • 講習事業者が都道府県の指定を受けているかを確かめる
  • 全日程に出席できるか、カレンダーに書き出して確かめる
  • 欠席した時に、どこでいつまでに不足分を受けられるかを確かめる
  • 受講料に何が含まれているかを確かめる
  • オンラインなら、パソコンと通信環境を用意できるかを確かめる

都道府県のページで見ておきたいところ

都道府県のページには、講習事業者の名前だけでなく、開講予定や問い合わせ先が載っていることがあります。

例えば、県内に一般向けの講習事業者が無い県でも、オンラインで受講できると案内しているところがあります。『近くに会場が無いから無理かも』とあきらめる前に、お住まいの都道府県の案内を一度読んでみてください。

見るところ分かること
講習事業者の一覧指定を受けている事業者
開講予定いつ、どこで、どんな形で開かれるか
問い合わせ先講習の中身や日程を聞く窓口
オンラインの案内会場に通わずに受けられるか

ステップ3〜4:53時間の講習を受けて修了評価へ

現行の講習は53時間+修了評価1時間程度

令和7年(2025年)4月から、指定講習は53時間の新しいカリキュラムです。全科目が終わると、筆記の修了評価が1時間程度あります。

『講習って50時間じゃなかった?』と思った方もいますよね。

50時間は、平成27年4月から使われていた旧カリキュラムの時間です。令和7年4月に53時間へ変わり、旧カリキュラムの講習は令和8年3月31日までに終わるものに限られていました。だから、今から受ける講習は53時間です。

科目時間
福祉用具と福祉用具専門相談員の役割2時間
介護保険制度等に関する基礎知識4時間
高齢者と介護・医療に関する基礎知識16.5時間
個別の福祉用具に関する知識・技術17.5時間
サービスの仕組みと総合演習13時間
合計53時間

講習では、介護保険の仕組みや福祉用具の特徴のほか、福祉用具貸与計画の作り方を事例で練習します。サービス担当者会議で計画を説明するロールプレイもあるんです。講習の中身は福祉用具専門相談員の指定講習でも詳しくまとめています。

演習の日は特に出席を優先する

令和7年の改正では、講義に加えて演習の時間が増えました。福祉用具を実際に扱ったり、計画を作ったりする時間です。

例えば、ベッドや車いすの調整を練習する日には、こんなやり取りになることもあります。

「この高さだと、立ち上がる時に膝がつらくないですか?」

「もう少し上げてもらえると、楽になりそうです」

こうした練習は後から一人で取り戻しにくいので、演習の日は優先して予定を空けておきましょう。

講習で学ぶことのイメージ

53時間の中身を、もう少し具体的に見てみましょう。

  • 介護保険の仕組みと、ケアプランと福祉用具の計画の関係
  • 加齢によるからだとこころの変化、介護技術、住まいの環境
  • 起き上がり・移乗・移動・入浴・排せつなどに使う福祉用具の特徴
  • ヒヤリハットや事故の報告など、福祉用具を安全に使ってもらうための知識
  • 利用者の状況を聞き取り、目標を決め、用具を選び、計画を作る一連の流れ

介護の仕事をしたことが無い人も想定して作られた講習なので、知らない言葉があっても順番に学んでいけます。

修了評価はどんな試験?

修了評価は、全科目が終わった時に筆記で1時間程度行います。国の通知では、「列挙できる」「概説できる」レベルを想定するとしています。

到達目標に届かなかった時は、講習事業者が必要に応じて補講などを行います。合格点や合格率は公的な資料には出ていないので、講習事業者の説明を確かめてみてください。

よくある失敗

「講習を受ければ終わり」と思って、修了評価の日を仕事の予定と重ねてしまうことです。修了評価までが講習の一部なので、申し込む時に日にちを押さえておきましょう。

ステップ5〜6:修了証明書を受け取って就職へ

修了証明書が資格の証明になる

講習のすべての課程を修了した人に、修了証明書と携帯用の修了証明書が出ます。就職の時に提出を求められることがあるので、大切に保管しておきましょう。

修了証明書には、介護保険法施行令 第4条第1項第9号の講習の課程を修了したことが書かれます。携帯用は運転免許証くらいの大きさです。

修了した人の名簿は、講習事業者が都道府県に送ることになっています。国家資格のような登録の手続きを自分でする必要はありません。

修了した後に確かめておくこと

修了証明書を受け取ったら
  • 氏名や修了日に間違いがないかを確かめる
  • 原本はファイルにしまい、コピーを取っておく
  • 携帯用は財布や手帳など、すぐ出せる場所に入れる
  • 応募書類の資格欄に書く名前を確かめる

求人を見るのは講習の前からでいい

『資格を取ってから求人を探そう』と考える方も多いですよね。

ただ、求人の中には「資格は入社後に取得可」としているところもあります。講習を受けている間に求人を見ておくと、修了してすぐに動き出せます。

福祉用具専門相談員の仕事は、利用者の家を訪ねることが多いので、車の運転が要るかどうかも求人で確かめておきたいところです。求人の探し方は福祉用具専門相談員の求人の探し方でまとめています。

働き始めてからも覚えることは続く

講習を修了すると、事業所で福祉用具専門相談員として働けるようになります。といっても、最初から一人で何でもこなす人はいません。

現場では、利用者の家で話を聞き、用具を選び、福祉用具貸与計画を作って利用者とケアマネジャーに渡します。使い始めた後も様子を確かめ、その記録をケアマネジャーに渡します。

福祉用具専門相談員には、知識と技能を高め続ける努力義務もあります。修了はゴールではなく、仕事のスタートだと考えておくと気持ちが楽になりますよ。

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今の状況に合わせた福祉用具専門相談員の取得の進め方

同じ6ステップでも、進め方は3パターンある

働きながら取るのか、仕事をしていない期間に取るのか、職場の支援で取るのかで、講習の選び方と順番が変わります。

ここが大事なところです。手順は同じでも、今の生活によって無理のない進め方は違うんです。

パターン講習の選び方就職との順番気をつけたいこと
働きながら取る週末中心やオンラインの講習修了してから転職修了までの期間が長くなりやすい
仕事をしていない期間に取る連日で受けられる講習修了と並行して応募修了評価の日と面接日を重ねない
職場の支援で取る職場と相談して決める先に入社してから受講受講料や講習の日の扱いを入社前に聞く
今の状況に合わせた福祉用具専門相談員の資格取得の進め方を、働きながら・仕事をしていない期間・職場の支援の3パターンで比べた図解

働きながら取る場合

平日は介護施設で働きながら、土日に講習を受ける場合を考えてみましょう。

週末中心の講習なら、今の仕事を続けながら受けられます。その分、修了までの期間は長くなるので、シフトの希望を早めに出しておくと安心です。

働きながら取る人の準備
  • 講習の全日程を職場のシフト表と照らし合わせる
  • 夜勤明けに講習が入らないように希望を出す
  • オンラインの日は、自宅で静かに受けられる時間を確保する
  • 修了評価の前の週は、予定を詰め込みすぎない

仕事をしていない期間に取る場合

仕事をしていない期間なら、連日で受けられる講習を選ぶと、早く修了できることがあります。何日で終わるかは講習事業者によって違うので、日程表を見て比べてみてください。

最短で取る時の講習の選び方は福祉用具専門相談員の資格を最短で取るにはで詳しく紹介しています。

修了を待たずに、講習中から求人を見ておくのもおすすめです。修了の見込み日を伝えて応募できる求人もあるので、面接の日程を修了評価の日と重ねないように気をつけてみてください。

職場の支援で取る場合

福祉用具の事業所に先に入社して、職場の支援を受けて講習に通う方法もあります。

この場合は、入社前に「受講料はどうなるか」「講習の日は勤務扱いか」を聞いておくと、後で慌てません。面接で聞きにくいことは、求人サイトの担当者に確かめてもらうのも一つの方法です。

先に資格を取ってから就職
  • 応募できる求人の幅が広がる
  • 入社してすぐ相談員として動ける
  • 講習の日程を自分で選べる
先に就職して職場の支援で取る
  • 受講料の負担を抑えられることがある
  • 働きながら現場を知ってから講習を受けられる
  • 講習の日程は職場と相談して決める

どのパターンにするか迷った時は

『自分はどれに当てはまるんだろう』と迷ったら、次の3つを順に考えてみてください。

  1. 今の仕事を続けたまま講習に通う時間を作れるか
  2. 講習の間の収入をどうするか
  3. 福祉用具の事業所で、先に働いてみたい気持ちがあるか

1が「作れる」なら働きながら取るパターン、2に不安があるなら職場の支援で取るパターンが合いやすいです。仕事をしていない期間で、早く動きたいなら連日の講習を選ぶパターンが向いています。

職場の支援を考える時は、面接でこんなふうに聞いてみるのも一つの方法です。

「入社後に講習を受ける場合、講習の日はどんな扱いになりますか?」

「受講料は、会社で負担してもらえる仕組みがありますか?」

聞き方を前もって決めておくと、面接の場でも落ち着いて確かめられます。

福祉用具専門相談員の資格取得でよくある相談

相談の選び方

福祉用具専門相談員の資格取得を考えている人からよく出る相談を3つ選び、国や都道府県の資料で分かる範囲で答えています。

講習を受ける以外に取る方法はある?

講習を受ける以外に、福祉用具専門相談員の資格を取る方法はあるのか、という相談です。

講習のほかには、対象の国家資格を持っていることが要件になります。保健師・看護師・准看護師・理学療法士・作業療法士・社会福祉士・介護福祉士・義肢装具士の8つです。

これらの資格を持っていない人にとっては、指定講習を修了するのがいちばん近い道です。講習なしでなれる資格のことは福祉用具専門相談員の資格要件で見ています。

講習の最後にテストがあると聞いた。いつから?

以前に講習で取った人から、「講習にテストを入れる」と聞いたけれど、もう始まっているのか、という相談です。

修了評価の仕組みは、平成27年4月にカリキュラムが40時間から50時間になった時に設けられました。今の53時間のカリキュラムでも、全科目の後に筆記の修了評価が1時間程度あります。

すでに修了した人が受け直す必要はありません。法令に資格の更新の定めは見当たらないので、修了証明書を大事に保管しておきましょう。

オンラインで申し込んだけれど、受講の準備は?

講習をオンラインで受けることにしたけれど、何を用意しておけばいいか、という相談です。

オンラインの形は講習事業者によって違うので、まずは事業者からの案内を読んで、接続のテストができるかを確かめてみてください。演習で手を動かす時間もあるので、画面を見ながら動ける場所を用意しておくと安心です。

『ちゃんとついていけるかな』と不安な時は、始まる前に事業者へ問い合わせておくと落ち着いて受けられます。

よくある質問

福祉用具専門相談員の資格は何日で取れますか?

講習は53時間と決まっていますが、何日で終わるかは講習事業者の日程で変わります。連日の講習か、週末だけの講習かで期間が違います。

福祉用具専門相談員の資格取得に試験はありますか?

国家試験はありません。講習の最後に筆記の修了評価が1時間程度あり、「列挙できる」「概説できる」レベルを想定しています。

講習はどこで探せばいいですか?

お住まいの都道府県のサイトで、指定講習事業者の一覧や開講予定を探してみてください。指定を受けた事業者の講習だけが対象です。

修了証明書をなくしたらどうなりますか?

修了証明書は講習事業者が出すものなので、講習を受けた事業者に問い合わせてみてください。

資格を取る前に福祉用具の事業所で働けますか?

資格は入社後に取得可としている求人もあります。働きながら職場の支援で講習を受ける方法もあります。

まとめ

この記事の要点
  • 福祉用具専門相談員の資格取得方法は、講習選び・申し込み・受講・修了評価・修了証明書・就職の6ステップ
  • 講習は都道府県知事が指定した講習事業者のものから選ぶ
  • 今の講習は53時間+修了評価1時間程度
  • 修了証明書と携帯用の証明書が資格の証明になる
  • 働きながら・仕事をしていない期間・職場の支援で、進め方を変える
  • 講習の日程や受講料の最新は、都道府県や講習事業者の公式サイトで確認を
福祉用具専門相談員ガイド

福祉用具専門相談員ガイド 編集部

福祉用具専門相談員とは何か、資格の取り方と指定講習・修了評価、講習なしでなれる国家資格、仕事内容と職場、求人の探し方までを、これから目指す人の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

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