福祉用具専門相談員の試験(修了評価)|内容と難易度・対策

福祉用具専門相談員の試験(修了評価)の内容と難易度、対策を解説する記事のアイキャッチ

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福祉用具専門相談員の試験があると聞いて、『落ちたら資格が取れないのかな』と心配になっている方も多いはずです。

結論から言うと、福祉用具専門相談員の試験は国家試験ではなく、指定講習の最後に受ける筆記の「修了評価」です。講習で学んだことが身に付いたかを、1時間程度で確かめるものです。

この記事を読むと、修了試験の内容と難易度の目安、どこから復習すればいいか、届かなかった時にどこへ確かめればいいかが分かります。

目次

福祉用具専門相談員の試験は、講習の最後の「修了評価」

先に結論

福祉用具専門相談員は、国家試験に合格して取る資格ではありません。都道府県知事が指定した講習の全科目を受け、最後の修了評価を経て、修了証明書を受け取ると要件を満たします。

「資格試験」と聞くと、年に1回の試験日に全国の会場で一斉に受ける姿を思い浮かべますよね。

実は、福祉用具専門相談員の資格試験は、そうした一発勝負の試験とは違うんです。講習を受けている人だけが、講習の最後に受けます。

国の通知では、全科目の修了時に、講習の到達目標に沿って一人ひとりの知識と技術の修得度を評価するとされています。やり方は筆記で、時間は1時間程度です。

比べるところ福祉用具専門相談員の修了評価一般的な国家試験
受ける人その講習を受けている人受験資格を満たして申し込んだ人
受ける時期講習の全科目が終わった時国が決めた試験日
会場講習事業者が決める試験の実施機関が決める
出る範囲講習で学んだ到達目標試験ごとの出題基準
届かなかった時事業者が必要に応じて補講などを行う次の試験日に受け直す

修了評価の時間は53時間に含まれない

今の指定講習は、令和7年4月からの新カリキュラムで53時間です。修了評価の1時間程度は、この53時間とは別に行われます。

修了評価は、全科目が終わったあとに行われます。何日目の何時から受けるかは、講習事業者の日程表で確かめてみてください。

講習そのものの仕組みは福祉用具専門相談員の指定講習とはで詳しく紹介しています。

修了試験の内容と難易度の目安

想定は「列挙できる」「概説できる」レベル

国の通知では、修了評価の難易度は、入口の講習であることから「列挙できる(知っているレベル)」「概説できる(一通りの概要を説明できるレベル)」を想定するとされています。細かい暗記を競う試験ではないんです。

『筆記試験って、どんな問題が出るの?』というのが、いちばん知りたいところですよね。

福祉用具専門相談員の試験内容は、講習の到達目標に沿って作られます。範囲は、講習で学んだ5科目すべてです。

一方で、合格点や合格率を国や都道府県が公表しているという情報は、この記事の調査では確認できませんでした。修了評価の実施方法は、講習事業者ごとに運営規程で定めて公開することになっています。

「列挙できる」「概説できる」とはどういうこと?

2つのレベルを、講習の言葉に当てはめてみるとイメージがつかみやすくなります。下の例は、問われ方のイメージをつかむための編集部の作例です。

レベル意味問われ方のイメージ
列挙できる名前や種類を挙げられる介護保険で貸与の対象になる福祉用具を挙げる
列挙できる手順の順番を言えるアセスメントからモニタリングまでの流れを並べる
概説できるひととおり説明できる福祉用具貸与計画に何を書くかを説明する
概説できる理由が言える入浴や排泄の用具が販売になる理由を説明する

福祉用具専門相談員の筆記試験内容は、選択式か記述式かも含めて事業者によって違います。形式が気になる方は、講習の初日に講師へ聞いてみるのが近道です。

難しいと感じる人が多いのはどこ?

講習では、ふだん聞き慣れない制度の言葉がたくさん出てきます。介護の仕事をしたことが無い人ほど、ここで戸惑いやすいですよね。

ただ、講習自体が介護分野の知識を持たない受講者も想定して作られています。講義をきちんと聞いて、配られた教材を見直せば届くように組まれているんです。

科目の中身を先に知っておきたい方は、福祉用具専門相談員の講習内容で53時間の全体像を見てみてください。

修了評価の前日と当日にやること

前日になって慌てないよう、やることを決めておくと気持ちが落ち着きます。

前日と当日のチェック
  • 前日は、新しいことを覚えるより1枚メモとノートの印の所を見直す
  • 筆記用具と、講習で指定された持ち物をそろえる
  • オンラインの場合は、通信環境と機器の充電を確かめる
  • 当日は、問題文の「誤っているもの」「正しいもの」を読み違えない
  • 時間が余ったら、名前や種目の書き間違いがないか見直す

『前の晩に詰め込めば何とかなるかな』と考えたくなりますよね。ただ、範囲は5科目すべてです。前日は総ざらいに使って、睡眠を削らないほうが当日の集中力につながります。

福祉用具専門相談員の試験の位置づけとして、指定講習の5科目を受けたあとに筆記の修了評価が1時間程度あり、その後に修了証明書が交付される流れを示した図解

どこから復習する?科目別の優先順位表

時間の長い科目と、仕事の流れに関わる科目から

修了評価は全科目の到達目標から作られます。限られた時間で復習するなら、講習の時間が長い科目と、計画づくりのように全体をつなぐ科目から手を付けるのがおすすめです。

講習の最終日が近づくと、『全部復習する時間なんてない…』と焦りますよね。

そこで編集部では、講習の時間数と、ほかの科目とのつながりを手がかりに、復習の優先順位を考えてみました。出題の比重を国が公表しているわけではないので、目安として使ってください。

優先科目・小項目講習の時間復習で押さえたいこと
1福祉用具の特徴と活用合わせて16時間種目の名前、どんな困りごとに使うか、使う時の注意
2支援プロセスと福祉用具貸与計画10時間アセスメントからモニタリングまでの順番、計画に書く項目
3からだとこころの理解6.5時間加齢による心身の変化、認知症の理解と対応、感染症対策
4介護保険制度と介護サービスの視点合わせて4時間貸与と販売の違い、ケアマネジメントの手順、身体拘束の禁止
5供給とサービスの仕組み3時間複数商品の提示、選択制の対象種目、消毒と保守点検
6介護技術、住環境と住宅改修合わせて6時間移乗の介助の考え方、住宅改修の種類
7安全利用とリスクマネジメント1.5時間重大事故の報告、ヒヤリハット情報の集め方
8役割と職業倫理、リハビリ、日常生活の理解合わせて6時間守秘義務と説明責任、自己研鑽の努力義務

時間が短い科目でも、出ないとは限りません。上から順に、一度は教材を開いておくと安心です。

科目ごとの覚え方のコツ

同じ「覚える」でも、科目によって向いているやり方が違います。

科目のタイプ向いている覚え方例
名前や種類を挙げる科目表にして、隠して言えるか試す貸与の13種目を、起き上がり・移動・排泄などに分けて書く
手順の順番を問われる科目番号付きの流れ図にするアセスメントからモニタリングまでを6つの箱でつなぐ
理由を説明する科目「なぜ」を一文で書く入浴や排泄の用具が販売になる理由を一文にする
からだの変化を学ぶ科目暮らしの場面と結びつける立ち上がりにくくなった時に、どの用具が役立つかを考える

例えば手順の流れ図は、裏紙に箱を描いて中身を埋めるだけでも十分です。何も見ずに描けるようになれば、列挙するレベルには届いています。

数字と順番は、まとめて覚える

制度の科目では、講義の中に数字や手順の順番がたくさん出てきます。講習で出てきた数字を1枚のメモに集めておくと、直前の見直しが楽になります。

1枚メモに集めておきたいこと
  • 貸与の対象13種目の名前
  • 特定福祉用具販売の対象の主な種目
  • 選択制の対象(固定用スロープ、歩行器、単点杖、多点杖)
  • 選択制の用具を貸与した時は、6月以内に少なくとも1回モニタリングする
  • 支援の流れ(アセスメント、目標設定、選定、計画の作成と交付、説明、モニタリング)

福祉用具の種目は福祉用具専門相談員が扱う福祉用具で一覧にしています。

1枚メモは、講習の初日から少しずつ書き足していくのがコツです。最終日の前に一から作ろうとすると、それだけで時間が足りなくなってしまいます。

講習中のノートの取り方

試験対策は講習中から始まっている

修了評価は講習の到達目標から出るので、いちばんの教材は講習そのものです。講義を聞きながら、あとで見直しやすい形でノートを取っておくのが近道です。

福祉用具専門相談員の修了試験には、市販の過去問題集のようなものが見つけにくいですよね。だからこそ、講習中のノートが自分専用の問題集になります。

ノートの取り方の流れ
  1. 講義の始めに、その科目の到達目標をノートの上に書き写す
  2. 講師が「大事です」「よく聞かれます」と言った所に印を付ける
  3. 用語は、意味を一言で言える形で書く
  4. 手順の話は、番号付きで書く
  5. その日の夜に、印を付けた所だけ見直して疑問を書き出す
  6. 次の講義の休み時間に、疑問を講師に聞く

例えば、講師にこんなふうに聞いてみるのもいい方法です。

「この流れの順番は、修了評価でも問われますか?」
「今日の内容で、特に押さえておくべき言葉はどれですか?」

講師は到達目標を知っている立場なので、聞けば教えてもらえることも多いはずです。

質問するのは少し勇気がいりますよね。ただ、同じ疑問を持っている受講者はほかにもいるものです。休み時間の一言が、ほかの人の助けになることもあります。

オンライン講習の時は、画面の外にメモを用意

オンラインで受けている時は、画面を見ながらパソコンにメモを取ると、資料の画面とメモの画面を行き来して疲れがちです。

紙のノートを手元に置いて、画面の資料のページ番号だけ書き留めておく方法もあります。オンライン講習の進め方は講習はオンラインで受けられる?でも紹介しています。

見直し用に、自分で一問一答を作る

ノートの印を付けた所から、自分で一問一答を作っておくと、直前の見直しがぐっと楽になります。

  • 「福祉用具貸与計画は、誰に交付する?」利用者と担当のケアマネジャー
  • 「選択制の対象になっている用具は?」固定用スロープ、歩行器、単点杖、多点杖
  • 「事業所に置く福祉用具専門相談員の人数は?」常勤換算で2以上

通勤の電車や休憩時間に、スマホのメモで見返すのもおすすめです。

講習中のノートの取り方として、到達目標を書き写す・重要箇所に印・用語は一言で・手順は番号付き・その日のうちに見直す、の5つを上から順に並べた図解
教材の使い方

講習で配られるテキストは、講習の科目と到達目標に沿って作られていることが多いです。市販の本を何冊も買うより、配られた教材を繰り返し見るほうが効率的です。教材の選び方は福祉用具専門相談員のテキストと教材で紹介しています。

到達目標に届かなかった時の扱いと確認先

補講などの扱いは事業者の運営規程で決まる

国の通知では、修得が十分でない場合、講習事業者は必要に応じて補講などを行い、到達目標に達するよう努めるとされています。具体的な扱いは事業者ごとに違うので、運営規程で確かめておきましょう。

『もし試験でだめだったら、また最初から受け直し?』と不安になりますよね。

講習事業者は、講習期間や修了評価の実施方法、修了の認定のしかた、欠席した場合の扱い、補講を含む受講料などを運営規程で定めて公開することになっています。つまり、届かなかった時の扱いは、申し込む前から確かめられるんです。

確かめる順番
  1. 申し込んだ講習の案内や運営規程で「修了評価の実施方法」を見る
  2. 「講習修了の認定方法」「補講」の欄を見る
  3. 補講に費用がかかるかを確かめる
  4. 分からない所は、講習事業者に問い合わせる
よくある失敗

修了評価の結果が出てから、補講の日程や費用を初めて調べた、というケースです。仕事の予定と補講の日が重なると、修了が先に延びることもあります。申し込みの時点で一度目を通しておきましょう。

修了証明書が届くまでが講習

すべての課程を修了した人だけに、修了証明書と携帯用の修了証明書が交付されます。修了者の名簿は事業者が都道府県知事に送ります。

働き始める日が決まっている人は、修了評価の日と、修了証明書が手元に届く時期を合わせて確かめておくと安心です。日程の組み方は講習日程の探し方で詳しく紹介しています。

欠席した科目がある時は、修了評価の前に確かめる

修了証明書が出るのは、すべての課程を修了した人だけです。体調や仕事で休んだ科目があると、修了評価の前に不足分を受ける必要が出てきます。

例えば鳥取県の要綱では、やむを得ない事情で一部を休んだ人の扱いが決められています。1年以内に同じ指定講習事業者の講習で不足分を受け、基準を満たせば修了扱いにできるという内容です。扱いは都道府県と事業者で違うので、休んだ時点ですぐに事業者へ連絡しておきましょう。

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福祉用具専門相談員の試験でよくある相談

相談の選び方

修了評価を控えた人や、受講を考えている人からよく出る相談を選んで要約しました。

過去問はどこかにある?

修了試験の過去問題集を探しても見つからないが、どこかにあるのか、という相談です。

国や都道府県が修了評価の過去問題を公開しているという情報は、この記事の調査では見当たりませんでした。修了評価は、講習の到達目標に沿って各講習事業者が行うものです。

過去問を探すより、講習のテキストと自分のノートを見直すほうが近道です。上の優先順位表を使って、時間の長い科目から目を通してみてください。

異業種から受けていて、答えられる気がしない

介護とはまったく違う仕事から講習を受け始めたが、最後の筆記試験に答えられる気がしない、という相談です。

そう感じるのは自然なことです。講習は、介護分野の知識や技術を持たない人も受けることを想定して作られています。

難易度の想定も「列挙できる」「概説できる」レベルです。講義のたびに用語を一言で言える形でメモしていけば、少しずつ答えられる範囲が広がっていきますよ。

最後の試験で届かなかったら、もう終わり?

修了評価の結果が悪かった時、また来年受け直しになるのか、その後はもうだめなのか、という相談です。

国の通知では、修得が十分でない場合、事業者は必要に応じて補講などを行い、到達目標に達するよう努めるとされています。一度で終わりと決めつけなくて大丈夫です。

ただ、補講や再評価の回数、費用、受け直しの扱いは事業者ごとに違います。落ち着いて、講習事業者に「この後どうすれば修了できますか」と聞いてみてください。

オンライン講習で、最終日の筆記試験はどう受ける?

オンラインで講習を受けていて、最終日に筆記の試験があると案内されたが、どんな形で受けるのか、という相談です。

国は、指定講習の受講や手続きをオンラインで行うことは差し支えないとしています。ただ、修了評価を画面越しに受けるのか、会場に集まって受けるのかを全国一律に決めた資料は、この記事の調査では見当たりませんでした。

受け方は講習事業者ごとの運営規程で決まります。案内に書いていなければ、「最終日の修了評価は、どこでどんな形で受けますか?」と早めに聞いておくと安心です。

よくある質問

福祉用具専門相談員に国家試験はありますか?

ありません。都道府県知事が指定した講習を受け、最後の筆記の修了評価を経て修了証明書を受け取ると、福祉用具専門相談員の要件を満たします。

福祉用具専門相談員の修了試験は何時間ですか?

筆記の方法で1時間程度です。この時間は、指定講習の53時間には含まれません。

修了試験の合格率は公表されていますか?

国や都道府県が合格率や合格点を公表しているという情報は確認できませんでした。難易度は「列挙できる」「概説できる」レベルが想定されています。

修了試験の対策は何をすればいいですか?

講習のテキストと自分のノートの見直しが中心です。福祉用具の特徴と活用、計画づくりなど時間の長い科目から目を通すのがおすすめです。

福祉用具専門相談員の試験日はいつですか?

全国一斉の試験日はありません。修了評価は講習ごとに全科目が終わったあとに行われるので、日にちは受ける講習の日程表で確かめます。

看護師や介護福祉士も修了試験を受けますか?

看護師や介護福祉士など8つの国家資格を持つ人は、講習を受けなくても福祉用具専門相談員になれるので、修了評価を受ける必要もありません。

まとめ

この記事の要点
  • 福祉用具専門相談員の試験は国家試験ではなく、指定講習の最後の修了評価
  • 筆記の方法で1時間程度、53時間の講習とは別に行われる
  • 難易度は「列挙できる」「概説できる」レベルが想定されている
  • 合格点や合格率の公表は確認できず、実施方法は事業者の運営規程で決まる
  • 復習は時間の長い科目と、計画づくりの流れから
  • 届かなかった時は補講などの扱いを講習事業者に確かめる
  • 最新の日程や修了評価のやり方は、お住まいの都道府県や講習事業者の公式サイトで確認を
福祉用具専門相談員ガイド

福祉用具専門相談員ガイド 編集部

福祉用具専門相談員とは何か、資格の取り方と指定講習・修了評価、講習なしでなれる国家資格、仕事内容と職場、求人の探し方までを、これから目指す人の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

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