介護職員初任者研修で福祉用具専門相談員になれる?2015年の変更点

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介護職員初任者研修を持っているけれど、福祉用具専門相談員としても働けるのか気になりますよね。

結論から言うと、今は介護職員初任者研修の修了だけでは福祉用具専門相談員になれません。2015年4月の改正で要件から外れたからです。

この記事を読むと、何がいつ変わったのかと、初任者研修を持つ人が次に何をすればいいかが分かります。

目次

介護職員初任者研修で福祉用具専門相談員になれる?

先に結論

福祉用具専門相談員の要件は、8つの国家資格のどれかを持っているか、指定講習を修了しているかのどちらかです。介護職員初任者研修は、この中に入っていません。

『初任者研修を持っていれば、福祉用具の仕事もできるはず』と思っている方も多いはずです。

実は、以前はそう言えた時期がありました。ただ、平成27年(2015年)4月からは、初任者研修やヘルパー2級などの養成研修の修了者は要件から外れています。

あなたが持っているもの福祉用具専門相談員の要件次にすること
介護職員初任者研修だけ満たさない指定講習を受ける
ホームヘルパー2級だけ満たさない指定講習を受ける
初任者研修と介護福祉士満たす(介護福祉士で)講習は要らない
初任者研修と指定講習の修了満たす(指定講習で)修了証明書を職場に出す

要件の全体は福祉用具専門相談員の資格要件で詳しく見ています。

手元の修了証で確かめてみよう

『自分の持っているのは、どの研修だったっけ』と迷う時は、修了証の名前を見てみてください。

「介護職員初任者研修」「2級課程」(いわゆるヘルパー2級)と書かれていれば、どちらも今の要件には入りません。「福祉用具専門相談員指定講習」の修了証明書があれば、要件を満たしています。

似た名前が多いので、略さずに正式な名前で確かめるのがコツです。

補足

要件は介護保険法施行令 第4条第1項に書かれています。8つの国家資格は、保健師・看護師・准看護師・理学療法士・作業療法士・社会福祉士・介護福祉士・義肢装具士です。

2015年に何が変わった?時系列で見る変更点

変わったのは「誰が相談員になれるか」

平成27年4月1日から、介護職員初任者研修・ホームヘルパー1級と2級・介護職員基礎研修の修了者は要件から外れました。要件は「福祉用具の知識を持つ国家資格の保有者」と「指定講習の修了者」に絞られています。

『ヘルパー2級で相談員をしている先輩がいたけれど』という声もありますよね。それは、改正の前から働いていた人の話かもしれません。

変更は一度にではなく、経過措置をはさんで段階的に進みました。

時期起きたこと
平成26年12月改正の政令が公布された
平成27年3月まで初任者研修やヘルパー2級の修了者も要件に入っていた
平成27年4月1日養成研修の修了者が要件から外れた。新しく相談員として従事させることはできなくなった
平成28年3月31日まで施行日にすでに働いていた人だけ、引き続き従事できた
平成28年4月1日から養成研修の修了だけでは従事できない
2015年4月の改正前後で、初任者研修やヘルパー2級の修了者の扱いがどう変わったかを時系列で示した図解

一般に「ホームヘルパー2級」と呼ばれていたのは、2級課程のことです。今の初任者研修も、同じく要件には入りません。

なぜ要件から外れたの?

同じ時期に、指定講習の内容も見直されています。介護の知識を持たない人でも、最低限の内容を一通り学べる講習に組み直されました。

そのうえで、相談員の入口は「国家資格」か「指定講習」の2つにまとめられた、と考えると分かりやすいです。

改正の時に働いていた人はどうなった?

施行日の時点で事業所にいた養成研修修了の相談員は、平成28年3月31日まで続けて働けました。ただ、その後は養成研修の修了だけでは従事できなくなっています。

『先輩はヘルパー2級だけで相談員をしている』と見える場合も、実は指定講習を修了していたり、介護福祉士を持っていたりすることがあるんです。

よくある勘違い

古い求人やブログには「初任者研修で福祉用具専門相談員になれる」と書かれていることがあります。記事の日付が平成27年4月より前なら、今は当てはまらない話です。

初任者研修と指定講習はどう違う?

目的がそもそも違う研修

介護職員初任者研修は、介護の仕事に就く人のための研修です。指定講習は、福祉用具専門相談員になるための講習です。

名前が似ているので、『どちらも介護の資格だから同じようなもの』と感じますよね。でも、学ぶ中身も、終えた後にできることも違います。

比べる点介護職員初任者研修福祉用具専門相談員指定講習
目的介護の業務に就くための基本を学ぶ福祉用具の選び方と計画の作り方を学ぶ
時間130時間53時間
修了評価筆記で1時間程度筆記で1時間程度
終えた後介護の仕事の入口になる福祉用具専門相談員の要件を満たす
次の資格実務者研修の修了認定科目になる上位の研修の土台になる
介護職員初任者研修と福祉用具専門相談員指定講習の目的・学ぶ中身・終えた後にできることを2列で比べた図解

講習の中身は福祉用具専門相談員の指定講習で詳しく紹介しています。

求人票で「初任者研修」と書かれていたら

福祉用具の事業所の求人で、応募の条件に「介護職員初任者研修」と書かれていることもありますよね。

これは介護の基本を知っている人を歓迎する、という意味で書かれている場合があります。相談員の要件そのものとは別に考えておきましょう。

求人票で確かめたいこと
  • 福祉用具専門相談員の資格が必須か、入社後に取れるか
  • 入社後に指定講習を受ける場合、いつまでに受けるか
  • 講習を受けるまでの間に担当する仕事は何か
  • 運転免許が要るかどうか

面接では、こんなふうに聞いてみると話が早いです。

「初任者研修は持っていますが、指定講習はまだです。入社後に受ける形でも大丈夫ですか?」

「大丈夫です。入社してから講習の日程を一緒に決めましょう」

初任者研修で学んだことは講習で活きる?

活きる場面は多いです。例えば、ベッドから車いすに移る介助を知っていると、移乗の用具の説明がすっと頭に入ります。

指定講習にも「介護技術」や「からだとこころの理解」の科目があります。初任者研修で一度触れた内容なら、復習のつもりで受けられますよ。

両方を学んでいると助かること
  • 介助の場面が想像できるので、用具の使い方を説明しやすい
  • 利用者や家族の困りごとを具体的に聞ける
  • ヘルパーさんと同じ言葉で話せる
初任者研修だけでは足りないこと
  • 福祉用具の種類や特徴の知識
  • 福祉用具貸与計画の作り方
  • 貸与と販売の仕組みの説明

初任者研修を持つ人が福祉用具専門相談員を目指す時の順番

近道は指定講習

初任者研修だけの人が福祉用具専門相談員になるなら、指定講習を受けて修了するのがいちばん近い道です。

『せっかく取った初任者研修が、遠回りだったのかな』と思う方もいるかもしれません。そんなことはないんです。

介護の現場で働きながら経験を積めば、介護福祉士を目指す道もあります。介護福祉士は、講習なしで福祉用具専門相談員になれる国家資格の一つです。

あなたの状況向いている順番
すぐ福祉用具の仕事に移りたい指定講習を受けて修了する
介護の現場をしばらく続けたい現場で働きながら、指定講習を先に取っておく
いずれ介護福祉士も取りたい実務経験と実務者研修を進めながら、必要なら指定講習も受ける

介護職からの移り方は介護職から福祉用具専門相談員へでも紹介しています。

平日は介護、土日に講習という組み方も

例えば、平日はデイサービスで介護職として働き、土日に指定講習へ通う、という組み方があります。

オンラインで受けられる講習もあるので、通学の時間を減らせることも。講習の形は事業者ごとに違うので、申し込む前に確かめてみてください。

職場には、こんなふうに相談しておくと予定を組みやすくなります。

「来月から土日に講習を受けたいので、シフトを平日中心にしてもらえますか?」

「分かりました。講習の日程表ができたら見せてください」

講習を終えてから福祉用具の事業所に移れば、入社した日から相談員として働ける状態でスタートできます。

介護福祉士を目指す道も残しておける

初任者研修から介護福祉士を目指す場合、実務経験ルートでは介護等の業務の実務経験3年以上と、実務者研修の修了が受験資格になります。

初任者研修は、その実務者研修の修了認定科目にもなっています。取った研修が次の一歩につながるんです。

道必要なこと福祉用具専門相談員との関係
指定講習53時間の講習と修了評価修了すれば要件を満たす
介護福祉士実務経験3年以上と実務者研修の修了、国家試験合格すれば講習なしで要件を満たす

どちらの道でも、初任者研修で身につけた介助の知識はむだになりません。

初任者研修から福祉用具専門相談員になるまで
  1. お住まいの都道府県のサイトで指定講習事業者を探す
  2. 日程と受講の形(通学・オンライン)を比べて申し込む
  3. 53時間の講習を受け、修了評価を受ける
  4. 修了証明書を受け取り、職場に提出する

講習の日程や受講料は講習事業者ごとに違います。最新はお住まいの都道府県や講習事業者の公式サイトで確認してみてください。

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福祉用具や介護の仕事を探している方へ

福祉用具専門相談員の求人は、福祉用具のレンタル事業所や販売店、メーカー、介護施設など職場によって仕事の中身が変わります。資格を入社後に取れる求人もあります。まずは介護・福祉専門の求人サイトで、職場の種類や資格の扱い、運転の有無などの条件を見比べてみましょう。

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初任者研修と福祉用具専門相談員のよくある相談

相談の選び方

初任者研修を持つ人からよく出る相談を3つ選び、国や都道府県の資料で分かる範囲で答えています。

初任者研修を持っているのに、相談員の資格を取るのは無意味?

介護職員初任者研修を持っているので、福祉用具専門相談員の資格を取っても意味がないのでは、という相談です。

無意味ではありません。初任者研修では福祉用具専門相談員の要件を満たさないので、相談員として働くなら指定講習が要るんです。

中身も重なりが少なく、福祉用具の種類や計画の作り方は指定講習で初めて学ぶ内容です。

ヘルパー2級では4月以降は相談員ができない、と聞いた

ヘルパー2級で相談員をしているけれど、4月以降はできなくなると聞いた、という相談です。

これは平成27年4月の改正の話です。経過措置は平成28年3月31日で終わっていて、今はヘルパー2級だけでは相談員として働けません。

今から相談員を続けたい、目指したいという場合は、指定講習を受けることになります。

相談員として働いた期間は、介護福祉士の実務経験になる?

福祉用具専門相談員として何年か働いたので、介護福祉士の受験に使えるか知りたい、という相談です。

相談員の業務期間が介護福祉士の実務経験に入るかは、公的な資料で確認できませんでした。ここは断定できないところです。

公益財団法人社会福祉振興・試験センターの「実務経験の範囲」で確かめるか、問い合わせてみてください。

よくある質問

介護職員初任者研修だけで福祉用具専門相談員として働けますか?

働けません。平成27年4月から要件から外れているので、指定講習を修了するか、対象の国家資格を持っている必要があります。

ホームヘルパー2級を持っていれば講習は要りませんか?

ホームヘルパー2級も要件から外れています。経過措置も平成28年3月31日で終わっているので、指定講習を受けることになります。

初任者研修と指定講習、どちらを先に取ればいいですか?

福祉用具の仕事に就きたいなら指定講習が先です。介護の現場で働くなら初任者研修が役立ちます。目指す仕事で決めてみてください。

指定講習は介護未経験でも受けられますか?

法令上の受講資格の定めは見当たらず、介護の知識を持たない人も想定した講習です。募集条件は講習事業者ごとに確認してみてください。

初任者研修と指定講習の両方を持っていたら、履歴書にはどう書きますか?

どちらも正式な名前で、修了した年月とあわせて書いておくと伝わりやすいです。福祉用具の仕事に応募するなら、指定講習の修了を見落とされないように書いておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 介護職員初任者研修の修了だけでは、福祉用具専門相談員になれない
  • 平成27年4月に養成研修の修了者が要件から外れ、経過措置も平成28年3月で終了
  • 初任者研修は介護の入口、指定講習は相談員の入口で、目的が違う
  • 初任者研修で学んだ介助の知識は、講習でも仕事でも活きる
  • 講習の日程や受講料の最新は、都道府県や講習事業者の公式サイトで確認を
福祉用具専門相談員ガイド

福祉用具専門相談員ガイド 編集部

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